お困りごと
- チームメンバーと定期的に1 on 1ミーティングは必要ですか
- 個人のエンゲージメントを高めるとはどういうことですか?
- チームメンバー自らが問題を解決できる支援をするためには?
- 1 on 1 ミーティングの進め方はどうしたら良いの?
- チームミーティングのやり方は?
あなたのお困りごとを解消します。
部下との1 on 1 ミーティングって実際に何を話したら良いのでしょうか?より効果的に進めるためには何に気をつけるべきなのでしょう。
よりパフォーマンスを発揮するチームを作るために「チームメンバーとの効率的な1 on 1ミーティングの進め方」の記事を書きました。
私もさまざまな上司および部下、チームメンバーと接してきました。
上司の立場、部下の立場で用意することも考えてみましたので、チームミーティングのやり方について是非ご参考にして頂ければと思います。
リーダーとしてのマインドセットを整える
まずはリーダーとしてのマインドセットを整えましょう。
一般的なマインドセット | 効果的なマインドセット |
私は自分の出す結果に対して責任がある | 私には他の人々を通して成果を実現することに責任がある |
チームメンバーとの定期的な1 on 1ミーティングでその人の進捗を確認する | チームメンバーとの定期的な1 on 1ミーティングでその人のエンゲージメントを実現し、維持する |
何をどのように実行すべきかをチームメンバーに指示する | 業務において「何を」すべきで、「なぜ」それが必要なのかをチームメンバーが明確に理解できるようにして、彼らが「どのように」すべきかを自分自身で見出せるように支援する。 |
エンゲージメントのレベル
あなたがどのようにチームメンバーとコミュニケーションをとるかによって、メンバーは自分の労力とエネルギーをどれだけ自発的に仕事につぎ込むのかと言う度合いを選択しています。
step
1反抗または拒否する
step
2不本意だが従う
step
3考えずに引き受ける
step
4喜んで協力する
step
5心からコミットする
step
6クリエイティブに躍動する
効果的な 1 on 1 ミーティングの進め方
- 定期的に 1 on 1 ミーティングをもつ
- 面談ごとに少なくとも30分の時間を予定する
- 準備用ワークシートを使用して伝えたい内容を特定する
- 共感による傾聴とコーチングの質問によって、問題と注目すべき点を洗い出す
- 部下の問題を解決するのではなく、部下による解決を支援する
- 最後に内容をまとめ、次へのアクションを相互に確認する。
1 on 1 ミーティングの会話への準備:上司
1 on 1 ミーティングの実施リズムを維持する
毎月少なくとも1回(30分)の時間を確保します。ちょっと心配な部下の場合はWeekly がちょうど良い気がします。
1 on 1 ミーティングに向け準備をする
業務の優先順位や組織目標との整合性の確認。
上司から見えている部下の日々の努力や結果に対する認知やフィードバックをする。
部下の声に耳を傾ける心の準備をする
チームメンバーの状況を理解することで個々の人への関心はより高まっていきます。
上司の役割は、成果の正誤を決めつけるのではなく、コーチングを行いながら成果を導くことです。
準備用シートを利用して伝えたい内容、確認したい内容を準備しておく
準備用シートには以下のようなことを書いておく。
- 前回の 1 on 1ミーティングで扱った項目の結果とフォローアップ
- 業務の優先順位や組織目標との整合性との確認
- 上司から見えている部下との日々の努力や結果に対する認知やフィードバック
- 質問の対象とするプロジェクトやタスク
- 現在のフォーカスしている能力開発のテーマ
- 今後のキャリアの方向性
1 on 1 ミーティングの会話への準備:部下
1 on 1 ミーティングの実施リズムを維持する
上司と毎月の回数、日時(例えば、第3水曜日の午前10時)を決め、互いにスケジュール設定に責任を持つ。部下の方からスケジュール設定してしまうのがベターですね。
1 on 1 ミーティングに向け準備をする
事前に上司に報告したいこと、相談したいことをまとめておく。
- 業務において、直面している課題、見えているチャンス、上司や周囲にのぞむサポート
- 能力開発の目標と計画、その進捗
- 上司にお願いしたいこと
- 上司からのフィードバックや提案に耳を傾ける心の準備
部下の立場から考えるボスマネジメントの記事はこちら
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外資系で15人の上司から学んだ成果が出るボスマネジメント
上司との関係性がうまくいかなかったり認めてもらえない時にこそ必要なボスマネジメントについて知りたいですか?本記事では外資系で学んだボスマネジメントのポイントを解説します。上司との関係性構築のためのボスマネジメントを習得したい方は必見です。
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最初に会話をしやすい空気を作りましょう
「最近はどうですか?」
*昔、新入社員にそんな抽象的な聞き方されもわかりませんよ。と言われたことがあります。。
「体調など、変わりはありませんか?」
「先日のイベントはどうでしたか?」
「それでは始めましょうか。今日はどのようなことを共有したいと思っていますか?」
質問で部下の声に耳を傾ける
課題、機会、およびサポート
- 最近、「うまくいったな」と感じたことは、どんなことですか?
- その成功の理由は、何だと考えていますか?
- 今回の成功の結果から、何かを学んだことはありますか?
- 今、一番、懸念に感じていることは何んですか?
- 一番の課題は何だと見ていますか?なぜ、そう思うのですか?
- 私たちが見逃しているかもしれない最大の機会は何だと思いますか?
- 私たちが本来やらなければならないことで、手をつけていないことはありますか?
- 何か私が手助けできることはありますか?
キャリア・能力開発とプランニング
- ここでの仕事に感じる満足度は1-10の尺度でどれくらいですか?
- 先週はどのようなことを学びましたか?
- 今月、あなたが取組みたい能力開発のテーマは何ですか?
フィードバックを求める
- 私は今____________ に取り組んでいるのですが、それについてどう思いますか?
共感による傾聴
共感による傾聴を通じて、相手を理解する能力を引きあげます。
共感を持って傾聴することで、確実性の追求から好奇心への喚起への発展を図ります。
相手の思考、感情、見解を知っていることを前提とするするのではなく、相手が何を見てどのように感じているかを理解することを目指す。
ポイント
上司が話す時間は20%、部下の話を聴く時間を80%に
2 種類のフィードバック
あなたが他人に与えることができる最も素晴らしい贈り物の1つは、彼らが決して気づかない盲点に、建設的なフィードバックを与えることです。
言うべきことを言わないのは、結果的にひどい仕打ちに値するでしょう。
正直で正確なフィードバックを与えることに、十分に配慮をすべきだと思います。
スティーブン R. コヴィー
2種類のフィードバックを提供するとチームメンバーの自信と能力が育ちます。
部下が正しいことをしていると気づいた時は、強化のためのフィードバックをする。
成長の機会に気づいた時は、方向付けを改めるフィードバックを与えます。
強化のためのフィードバック
- 成果に対して良い影響を及ぼす行動にフォーカスする
- 部下に、同じ行動を続けようと言う気持ちを持たせる
- 部下の自信と能力を育てる
- 周囲から尊敬され評価されていると感じられるカルチャーを作り出す
方向付けを改めるフィードバック
- 好ましくない行動に対して自覚を促す
- こうした行動が実績と成果に及ぼす影響度にフォーカスする
- 改善すべき行動を明確にする
- 本人の能力で改善できるという信念を伝える
正直で正確なフィードバックを提供する
意図を明確にする
意図を明確にすることで、他の人がそれを理解して成長できるようになります。
意図が心からのものであることを大切にしてください。
具体的な観察結果を共有する
あなたがこれまで目にした事実と、観察した行動を列挙します。
主語は「私」にします。
「私は__________ということに気付きました」
「私には_____________のように思えます」
どのような影響があるかを説明する
結果への影響について説明をします。
この行動によってどのような結果が得られたかを示します。
必要に応じてヒントを求めたり、提供する
望ましい行動を繰り返す方法(強化)
新たな行動を採用する方法(再方向付け)を探ります。
すべきでないこと
表現力が乏しい言葉を使用する
あいまいな発言や大げさな言葉は不誠実に聞こえることがあります
推測で話す
間違った推測に基づくフィードバックは効果がありません。
正確なフィードバックを提供できるように、状況について事実を把握していることを確認します。
最後に内容をまとめ、次へのアクションを相互に確認する
話をしたことはメモをとり、上司、部下で相互に理解して、次へのアクションを決めましょう。
⬇️優秀の人の特徴についてはこちらの記事をどうぞ。
こんな人と働きたい。周りから優秀な人と認識される3つの特徴とは
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優秀な人と働きたい。周りから優秀な人と認識される3つの特徴とは
新入社員として会社にはいったからには大きなビジネスをしていきたいですよね。自分がどれだけ頑張っていると思ってもあなたの評価を決めるのは周りの人です。では周囲の人から優秀と認識される人の特徴について考えてみます。バリバリ働きたい方は必見です。
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まとめ
部下との効果的な 1 on 1ミーティングは、成長とエンゲージメントの向上につながります。部下は自分のパフォーマンスや成長に向き合う頻度がましていきます。
そして目標達成に向けて定期的な1 on 1 を行うことで、現在のパフォーマンスの状況を理解できます。
特に海外上司、部下の場合は、普段の活動が見えないので、より頻度の高い定期的な1 on 1ミーティングをして活動やマインドを把握していきましょう。
1 on 1 ミーティングのやり方を実践して尊敬できる上司と思われたいですね。
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尊敬できない上司、尊敬できる上司の違いとは。(対策あり)
上司のことを尊敬できない時にはどうしたら良いの?新入社員として会社に入って初めての上司。いきなり尊敬できない上司にあたってはたらくことがしんどい。上司とうまくいかない新入社員むけに尊敬できない上司、尊敬できる上司の違いとその対策です。
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上司としての基本を学ぶのにオススメの本です。
マネジャーとしての基本が学べます。特に上司と部下の間に挟まれるミドルマネジャーとしていかにチームで成果を出していくかを体系的にわかります。後半の実際のマネジャーを題材にしたケーススタディは非常に引き込まれます。
本日は以上です。global555(Twitter:global5551)でした。